美容脱毛は意味ない?脱毛の種類、部位、個人差による効果の違いについて解説

美容脱毛は意味ない?脱毛の種類、部位、個人差による効果の違いについて解説

脱毛しても効果を感じられない理由とは?

脱毛しても効果を感じられない理由とは?

脱毛の種類は大きく2つに分けられます。サロン脱毛やエステ脱毛は「美容脱毛」、美容外科や皮膚科などで施術を行うクリニック脱毛は「医療脱毛」と呼ばれています。美容脱毛も医療脱毛も、施術を受ければすぐに毛が生えてこなくなるわけではありません。なかなか効果が現れず意味ないと感じてしまうのには、いくつかの理由があります。

脱毛の施術を一度受ければもう毛は生えてこないと勘違いしている人も多いのではないでしょうか。毛には毛周期という生え変わりサイクルがあり、成長期・退行期・休止期に分けられます。肌表面に目に見えている毛は全体の3分の1程度でしかなく、残りのムダ毛は毛穴の中で休んでいるものや(休止期)、肌表面に向かって成長中のもの(成長期)など、表面からは見えない肌の奥に隠れています。

脱毛の施術は、成長期の毛にしか脱毛効果を発揮できません。さらに、肌表面に露出している成長期の毛は成長期の毛全体の10~20%程度といわれています。脱毛の施術のあと1〜2週間ほどで毛が抜け落ちてきますが、まさにその抜け落ちた毛が脱毛効果のあった10〜20%の成長期の毛であるということになります。

抜け落ちた毛以外の退行期や休止期だったムダ毛はサイクル通りに成長して、しばらく経つと生えてきます。脱毛効果のあった毛は指で軽く引っ張るだけで簡単に抜け落ちますが、着替えや入浴中に気付かず抜け落ちることも多いでしょう。その場合、しばらくしてまた生えてきたムダ毛を「照射したはずなのに効果がなかった、意味ない」と勘違いしてしまいやすい傾向にあります。

また、早く脱毛を終わらせたいからと施術ペースを早めて通っても、効果は変わりません。毛周期に合わせた数か月単位で複数回に分けて施術を受けることで、徐々に毛をなくせるのです。

脱毛器の放つ特殊な光に反応しにくい毛である

美容脱毛で使用する光脱毛器は、大きく分けて3種類あります。

・メラニン色素に光を照射するIPL脱毛
・専用のジェルを塗ってから光を照射するSSC式脱毛
・弱い光を連続して照射するSHR式脱毛

一般的に使用されることの多いIPL式脱毛器はメラニン色素に反応するため 、産毛や毛の薄い部分の脱毛では効果を実感しにくい特徴があります。そのため、体毛がもともと薄い人や細い人は効果がイマイチわかりにくく、美容脱毛は意味ないと感じてしまう可能性があります。

さらに、白髪にはメラニン色素に光を照射する仕組みの脱毛器は一切反応しないため、効果は期待できないことも覚えておくといいでしょう。

効果には個人差がある

脱毛の効果は、当然個人差があるものです。毛の量や毛質、肌質などによって得られる効果には差があるため、人によっては効果を実感するのに長い時間がかかることもあります。

後述しますが、医療脱毛も美容脱毛も1年以上の長い時間をかけて行うものなので、数回の施術で効果が実感できないからといって意味ないと諦めてしまうのは早計です。まずは契約時に決めた回数しっかり通ってみて、毛の変化を観察してみましょう。

美容脱毛と医療脱毛の違いと比較

美容脱毛と医療脱毛の違いと比較

美容脱毛と医療脱毛にはさまざまな違いがあります。4つのポイントに着目して、違いを比較していきましょう。

脱毛器の威力と痛みの度合い

美容脱毛は肌への負担が少なく、痛みを感じにくい点がメリットです。一方威力が弱いため、短期で効果を感じにくい傾向にあります。

一方で、医療脱毛で扱われているレーザー脱毛は、美容脱毛に比べてパワーも痛みも強い特徴があります。美容脱毛の脱毛器ではアプローチできないムダ毛の毛根や毛乳頭にまでダメージを与えられる分、脱毛効果を感じやすく、意味ない脱毛を避けられるでしょう。

価格

美容脱毛も医療脱毛も施術回数によって価格が異なります。特に美容脱毛では「回数無制限」「1部位お試し100円」などのお得なキャンペーンを行っていることが多く、その期間中に契約できれば比較的リーズナブルな価格で脱毛が受けられるでしょう。医療脱毛の場合は大幅に割引されるケースは少ないですが、施術1回分の脱毛効果は美容脱毛に勝ります。

美容サロンやクリニックによっても価格には差があるため、契約前に複数のプランを確認し、トータルでかかるコストを比較するのがおすすめです。

脱毛回数

美容脱毛では施術部位や個人差にもよりますが、効果を実感するまでに3~6回程度の施術、脱毛完了までに12~18回程度施術のケースが多いでしょう。毛周期を考慮すると約2~3年かかります。また、美容脱毛に使用する光照射機器では毛乳頭や毛根にダメージを与えることは難しいため、永久脱毛はできません。永久脱毛を期待して美容脱毛を受けると、あとから毛が生えてきたときに意味ないと感じてしまうので、覚えておきましょう。

照射威力が強く脱毛効果を発揮しやすい医療脱毛では、効果を実感するまでに1〜2回程度の施術、脱毛完了までに5〜8回程度施術のケースが一般的です。毛周期を考慮しても1年〜1年半程度で、照射残りがなければ半永久的にムダ毛が生えてくることはありません。レーザー照射で毛乳頭にアプローチすることでムダ毛の成長要因を絶てるため、美容脱毛と比較すると少ない施術回数で脱毛を早く終えられます。

施術を行う人

美容脱毛では、施術するにあたって必須の国家資格や公的資格はありません。美容脱毛士・CPE設定電気脱毛士・美容光脱毛検定などといった民間資格も存在しますが必須ではなく、サロンやクリニック独自の研修さえ受ければ未経験でも施術ができるようになります。毛や肌についての必要な知識・専用機器の仕組みや操作方法・接客マナーなどについては、トラブルなどを避けるためにもきちんと研修されているサロンがほとんどです。

一方で、医療脱毛に関しては国家資格が必要です。 施術が行えるのは医療資格者のみで、万が一肌トラブルが発生した際にも医師が対応してくれます。

脱毛部位による効果の違い

脱毛部位による効果の違い

美容脱毛では、太くて濃い毛に反応する特殊な光で脱毛を行います。そのため、もともと毛質が太くて濃いほど、効果を実感しやすいといえます。

体の部位によって毛の太さや量は異なるため、脱毛部位によっては効果を実感しにくく、美容脱毛は意味ないと感じてしまうこともあるでしょう。

ここでは、脱毛効果を感じやすい部位・感じにくい部位について解説します。

脇やVIO、男性のヒゲなど毛が太く濃い部分

美容脱毛で効果を実感しやすいのは、太くて濃い毛の部分です。ワキやVIOなどは体の中でも特に太くて濃い毛が密集して生えている部位なので、美容脱毛の効果を実感しやすいでしょう。手足の毛が細い人や薄い人でも、脇やVIOなど部分的に毛が濃い場所は、効果を感じやすい傾向にあります。

また、男性のヒゲ脱毛についても、ヒゲは太くて黒々としている場合が多いので効果がわかりやすいでしょう。効果が高い分、痛みを感じやすい可能性もありますが、痛みが強すぎる場合には脱毛器の出力を下げてもらえるので、施術時に相談しながら行えます。

顔や背中、お腹など毛が細く薄い部分

美容脱毛では細い毛や色が薄い毛、産毛などは脱毛効果を実感しにくく、意味ないと感じやすい傾向があります。背中やお腹など体の中で毛が薄い部分は、効果を感じにくいでしょう。

またヒゲ脱毛以外の顔脱毛についても、顔に生えている毛はほとんどが産毛なので、美容脱毛では効果を感じにくい傾向にあります。

ただし、近年多くのサロンで導入されるようになってきたSHR脱毛は、従来のIPL脱毛とはアプローチの仕方が異なる脱毛方法のため、毛が細く薄い部分の脱毛でも十分な脱毛効果が期待できます。

毛が細く薄い部位の脱毛を考えている方は、美容サロンでSHR脱毛が受けられるかどうかを確認しておけば、効果が感じられず美容脱毛は意味ないと思ってしまうリスクを減らせるでしょう。

脱毛の効果を感じられない人の共通点

脱毛の効果を感じられない人の共通点

脱毛を受けても効果が目に見えず意味ないと感じる人には、ある共通点があります。効果を疑ったり自己判断で脱毛を辞めてしまったりする前に、まずは脱毛効果が出にくい理由を考えてみましょう。意味ない脱毛を避けるために、以下で紹介する3つのポイントが自分に当てはまらないか、チェックしてみてください。

自己処理をしすぎている

日常的に自己処理をしすぎている人は、脱毛効果が出にくい傾向があります。

毛抜きによる自己処理は、成長期で効果の得られるはずだった毛を毛根から引き抜いてしまうことになります。成長期の毛がない状態だと脱毛器が反応しないため効果が得られず、次の施術を受けるまでに照射されなかったムダ毛が成長して生えてくるので、「効果を感じられなかった、意味ない」と勘違いしてしまう傾向があるのです。

また、カミソリや毛抜きで自己処理を行うと埋没毛ができやすいことも、脱毛が意味ないと感じてしまう一因となります。自己処理で傷ついた肌表面は、再生するために毛穴をふさぎます。すると、成長期を迎えた毛が伸びてきても新しくできた皮膚が邪魔をして、毛が皮膚の内側にとどまってしまうのです。これを埋没毛と呼びます。埋没毛は肌表面からうっすらと見えるものの、脱毛器を当てても皮膚の下に埋まっているため効果がなく、意味ない施術となってしまいます。

さらに、カミソリや毛抜き以外に脱毛クリームや脱毛ワックスなどを使用した自己処理でも毛周期は乱れるため、脱毛のチャンスを逃すこととなり、意味ない脱毛になってしまう可能性が高まります。脱毛期間中に自己処理を行う際は、肌表面の毛だけをカットできて低刺激な電気シェーバーの使用がおすすめです。

痛みに弱く、脱毛機器の出力を上げられない

美容脱毛や医療脱毛で施術に使われている脱毛器は、出力が高いほどムダ毛にダメージを与えられます。痛みに敏感で設定された出力に耐えられない場合は、相談のうえで出力を抑えて施術することになります。毛質や施術部位に合った照射レベルよりも出力を弱めることで抜け落ちる毛が少なくなるため、脱毛効果がわからない、意味ないと感じる要因となってしまいます。

痛みに弱い人は麻酔の取り扱いがあるクリニックや冷却機能付き脱毛器のある美容サロンを選ぶことで、出力を抑えずに施術を受けられるでしょう。

保湿不足や日焼けで肌のコンディションが悪い

美容脱毛も医療脱毛も、毛穴周辺の皮膚には少なからずダメージがあります。乾燥による肌荒れや日焼けなど、肌のコンディションが悪い状態で脱毛の施術を受けると、肌トラブルにつながる恐れがあります。そのため、乾燥や日焼けが目立つ場合は施術を断られるか、脱毛器の出力を弱める必要が出てくるのです。

脱毛器の威力が弱い状態だと、当然ながら十分な脱毛効果が得られません。肌トラブルを防ぎ意味ない脱毛を避けるために、日頃から肌のお手入れは念入りに行うようにしましょう。日々の保湿ケアに加えて、季節を問わずしっかり紫外線ケアを行うのも忘れないようにしてください。

自分に合った脱毛サロンやクリニック、医療機関などを探して、意味ない美容脱毛を避けよう

自分に合った脱毛サロンやクリニック、医療機関などを探して、意味ない美容脱毛を避けよう

美容脱毛を検討している場合には、全身脱毛か部分脱毛か自分に合った脱毛コースがあり、脱毛の目的や自分の毛質にあった脱毛器を取り扱っている美容サロンで契約することで、金銭的にも時間的にも効率的に美肌を目指せます。意味のない美容脱毛を避けたい方、美容脱毛よりも短い期間で効果を実感したい方は、美容外科などで受けられるクリニック脱毛も検討してみましょう。

また、意味ない脱毛にならないため、毛周期による毛の成長サイクルを知り、ムダ毛の自己処理は正しい方法で行うこと、保湿など日々の肌ケアを怠らないことも意識してみてください。

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